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  前回に引き続き婚姻費用の話。「算定表」によれば、手取り約25万円の夫が手取り約8万円の妻(2歳の子ども1人)に支払う婚姻費用はせいぜい6万円。つまり、夫の手元に約19万円が残り、実際に子どもを養育する妻の手元には約14万円という結果。
 どう考えても合理性がない結果を導き出すこの「算定表」は、給与所得者について、次の手順で婚姻費用を算出している。
[1] 収入に占める公租公課(所得税とか社会保険料とか)の割合を
12〜31%とし、職業費(いわば必要経費)の割合を19〜20%とし、特別経費(住宅費とか生命保険掛金とか)を16〜26%として、これらを収入から引いたものを基礎収入と呼ぶ。
[2] 親の生活費を100とした場合の0〜14歳の子どもの生活費を55とし、15〜19歳の子どもの生活費を90として、夫側と妻側の生活費を比較する。
本件では、夫側は夫だけだから100で、妻側は妻と2歳の子ども1人だから100+55で155。
[3] 夫と妻の基礎収入の合計を、夫側と妻側の生活費の割合で比例配分する。この比例配分を実現するために婚姻費用が分担される。
 問題は、[1]と[2]。
 今回は、[1]について。
 まず、公租公課。「算定表」を作成するために収入に占める割合を考えるとしても、制度や税率等の変更があれば、見直しがされるべき。「算定表」の作成から早7年。例えば、所得税については、平成19年、最低税率が10%から5%に引き下げられ、最高税率が37%から40%に引き上げられ、税率の区分が4段階から6段階に変更されているけど、見直しなんて全くない。
 次に、職業費。これが理解不能。「算定表」は、職業費を、被服費、交通費、通信費、書籍費、諸雑費、こづかい及び交際費と考え、家計調査年報という統計を使って割合を計算。そもそも、家計の統計を使っても、職業費かどうかわからないのでは??被服費については、給与所得者分を計算して、その全額を職業費としているようなので、給与所得者はプライベートな服は買わないということか。交通費、通信費、書籍費、諸雑費、こづかい及び交際費に至っては、世帯としての支出額全額を職業費としているようなので、給与所得者の世帯は、私生活において、交通費も通信費も書籍費も諸雑費も交際費も支出することはないということか。滅茶苦茶。統計調査上、使途不明とされているこづかいまで職業費とは。絶句。「算定表」が、職業費を著しく過大に評価し、基礎収入を不当に減額して、婚姻費用分担額を著しく低額化していることは明らか。
 最後に、特別経費。住居費や生命保険掛金は、硬直的だから収入から引くらしいけど、これらも生活費なのになぜ???別居すれば、引越や保険見直しもあるだろうに。保険掛金の収入に占める割合は、「算定表」が参照した平成10〜14年で平均7.57%。平成17〜21年には平均5.50%にまで減少しているけど、「算定表」の見直しがされているはずもなく。
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(2010.11.30)
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