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派遣労働者活用の勧め 続発する労使紛争と企業の対策
続発する労使紛争と企業の対策
近代中小企業 02.7
弁護士 宮本 督
労使紛争に備えるため企業としてできること
 労使紛争の解決を迫られる立場にある者として痛感させられることが多いのが、企業経営者ないし管理職者の労働関連法規に関する無理解です。労働者を指揮監督し、労務管理も行う以上、必要な法律上の知識がなければ、違法な命令をしたり、企業秩序に違反する行為を放置したり、人間関係を含む職場環境の悪化に対し適切な対応ができなかったりして、職場の内外で重大な問題を発生させる恐れがあります。
 企業として、労使紛争が起きることのないように、また、起きてしまった場合も、責任を問われることのないようにするための日常的な対応で最も重要なことは、「知ること」ではないかと思われます。
 例えば、最も基本的なことですが、企業は、労働者に対し賃金の支払いをすればそれで足りるわけではありません。最高裁判所も、「雇傭契約は、労働者の労務提供と使用者の報酬支払をその基本内容とする双務有償契約であるが、通常の場合、労働者は、使用者の指定した場所に配置され、使用者の供給する設備、器具等を用いて労務の提供を行うものであるから、使用者は、右の報酬支払義務にとどまらず、労働者が労務提供のため設置する場所、設備もしくは器具等を使用し又は使用者の指示のもとに労務を提供する過程において、労働者の生命及び身体等を危険から保護するよう配慮すべき義務を負っているものと解するのが相当である」とし、企業に対し、労働者の安全に配慮する義務を課しているように、企業は、労働者の職場環境を守り、職場におけるセクシュアルハラスメントを防止する措置を講じ、その他、労働者に対し、様々な義務を負うこととされています。繰り返しになりますが、これらは、企業サイドの努力目標ではなく、法律上の義務です。
 したがって、例えば、セクシュアルハラスメントをめぐって、職場における性的な言動が、労働者の職務遂行上、不快な就労環境をつくり出したような場合は、職場環境を適正良好に保持すべき義務の違反として、損害賠償の責任を負うことになります。そのため、企業としては、まず、[1]職場におけるセクシュアルハラスメントには、職場において行われる性的な言動に対する女性労働者の対応によって女性労働者が労働条件について不利益を受けるもの(「対価型セクシュアルハラスメント」)と、性的な言動によって女性労働者の就業環境が害されるもの(「環境型セクシュアルハラスメント」)があることを踏まえた上で、[2]社内報、パンフレット等に職場におけるセクシュアルハラスメントに関する事項を記載する等、企業としてのセクシュアルハラスメント防止の方針を明確にし、その周知・啓発をし、[3]苦情処理制度を設ける等、相談・苦情への対応のための窓口を明確にすることについて配慮をしなければならず、さらに、[4]実際、職場におけるセクシュアルハラスメントが生じた場合において迅速かつ適切な対応を行う等の、労働者の就業環境を整備するための諸制度を準備しなければならず、このような措置を講じていない場合には、損害賠償責任を免れることが難しくなることを知らなければなりません。
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