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(「ゴルフ会員権法律相談」ゴルフワールド)

弁護士 宮本 督

Q3 ホールインワン保険

ホールインワンを達成しました。私は、ホールインワン保険に入っていましたのでパーティー代や記念品代を保険会社に請求したところ、セルフ方式でのプレーでキャディーを付けていなかったことを理由に保険金は支払えないと言われてしまいました。私のホールインワンは同じ組の人だけでなく、後の組の人や後の組に付いていたキャディーも証明してくれると思うのですが、それでも保険金は支払ってもらえないのでしょうか。

A

 ホールインワン特約付きゴルファー保険契約(ホールインワン保険)では、一般的に、保険約款により「ゴルフ場所属のキャディを補助者として使用すること」が保険金請求の要件とされていますので、セルフプレーの際にホールインワンを達成しても、保険金は支払われないことになります。
 そして、たとえホールインワンが他の方法により証明されたとしても、保険金請求を認めないのが判例の立場です。と言いますのは、保険実務上キャディーの同伴が要求されるのは、(1)第三者の確認によって不正な保険金請求を防止し、また、(2)仲間内で虚構のホールインワンの作出を企図するのを未然に思いとどまらせたりするだけでなく、(3)その証明の方法を帯同するキャーディーによる確認に限定することによって支払いの必要性の有無の調査・確認を客観的・定型的にして調査コストの節約をはかり、ひいては保険料の設定を低廉なものにするという点も目的とされていますので、キャディー使用を絶対条件とする保険契約にも一定の合理性があると言えるからです。