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企業のための民事再生の法律相談

弁護士 宮本 督

9. 再生計画と履行の確保

(5) 再生計画の効力

 再生計画は、認可決定の確定によって、その効力を生じ(176条)、再生債務者、すべての再生債権者及び再生のための債務を負担し、または担保を提供するもののために、かつ、それらの者に対して効力を有します(177条1項)。
 しかし、再生計画は、別除権者の有する担保権、再生債権者が再生債務者の保証人等に対して有する権利や、再生債務者以外の者が再生債権者のために提供した担保には影響を及ぼしません(同条2項)。
 再生計画認可の決定が確定したときは、届出再生債権者及び認否書に記載された自認債権を有する再生債権者の権利は、再生計画の定めに従い、変更されます(179条1項)。その一方で、認可決定の確定により、再生計画の定めまたは民事再生法上の規定によって認められた権利を除き、再生債務者は、すべての再生債権について、その責任を免れます(178条本文。これに対し、共益債権や一般優先債権は、免責の対象にはされません。)。