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一覧経営再建をあきらめる前に東京でスタートした新倒産手続
企業のための民事再生の法律相談
企業のための民事再生の法律相談
弁護士 宮本 督
11.他の倒産手続との関係
(2) 民事再生手続によらず、任意整理(私的整理)の方法で解決することはできませんか?
 資金繰りに窮した企業について、従来、法律上の倒産手続を採らず、債権者と個別の話し合いを行うことで処理される例が多くありました。このような任意整理では、債権者を集め、説明を一括して平等な支払いを約束することもありますが、法律上は、あくまでも個別的な和解契約の集積と考えられています。筆者も、数多くの任意整理を手掛けてきましたが、最大のメリットは、手続が早く、安く、簡易に進められる点にあります。また、場合によって秘密裡に処理しうることで信用を保持し得ることもあります。他方、手続が不透明との批判は避けられず、私的整理による債権放棄についての税務処理上の問題や安易な形で債権放棄した場合に、債権者側経営者が株主代表訴訟の提訴を受ける危険性があると指摘されています。また、強硬な債権者がいる場合には、これに対処する方法が乏しいという問題があります。
 しかしながら、任意整理のメリット(手続の迅速・廉価・簡易性)は、民事再生手続の登場によって相対的に減少してきているといえます。特に再生手続が5〜6カ月で申立てから認可まで至るとすれば、任意整理と比較しても、充分に迅速といえます。また、銀行等の安易な債権放棄に対する世論の批判が高まっていることも相俟って、任意整理が困難になる例も増えています。
 強硬な一部債権者が存在する場合も、簡易再生手続(届出総債権額の5分の3以上にあたる債権者の同意があれば、債権調査・確定手続を経ずに、直ちに再生計画案の決議のための債権者集会の招集の決定が可能となる制度です。)が用意されていること等からしますと、従来は任意整理によって処理されていたような事案についても民事再生手続で処理される場合が増えてくるものと思われます。
 筆者が任意整理を試みる場合も、民事再生の申立を常に視野に入れ、その準備しながら、例えば、民事再生の申立をした場合の弁済率よりも高額の支払いをすることを提案するなどして、債権者らと協議を進めています。
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